介護士のサービス残業を削減する工夫

資格を取得していることを前提とした介護士の仕事内容は、利用者の体に触れて介護ができる内容が挙げられる。自分一人で生活の動作が行えないなど、自立が難しい人に対する介助が介護士の仕事の軸である。身体介助のほか、生活支援なども含めた業務を行う。

昨今、健康増進の啓もう活動が定着し、医療技術が進んだことによって超高齢化社会と言われるようになっている。その結果、介護は24時間365日必要とされる人が増え続けている。利用者の多くは、身体能力が衰えている方や、病気などを抱え生活に不便さを強いられている人である。そのため、時間通りに仕事が進まないこともあるのだ。

介護士として業務にあたる場合、労働基準法が定める「1日8時間、週40時間労働」を超える働き方については残業になる。しかし、要介護者に寄り添う仕事でもあるため、どうしても8時間の業務枠に収まらないことも出てくる。結果的にサービス残業を余儀なくされるといったケースも見られる。シフト制にするなど、業務の仕方を見直すことで、介護士のワークライフバランスを整えることが可能である。

また、介護記録にかかる時間も無視できない。介護記録の効率化を図ることで、残業時間を削減できた施設もある。タブレット端末を用いて介護記録を取っている施設も、効率化に積極的に取りんでいる施設といえる。数分だけのわずかな残業でも、1か月で積算すれば大きな時間になるのだ。軽く考えることなく、サービス残業をなくす方法や残業代を請求する方法を考えていきたいものだ。